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高森明勅
2023.11.26 08:00皇統問題

やっと動き始めた皇位継承問題の今後予想される主な動きとは

本来なら政治において最優先すべき皇位継承の不安定さを
いかに緩和するかという課題。
それがこれまでひたすら先延ばしされ続けてきた。
しかし、岸田首相はやっとこの問題解決に向けて動き始めたようだ。

今後、衆院解散や岸田退陣といった不確定要素を除き、
大まかに以下のような流れを想定できる。

①自民党の党内意見の集約(他の各党も?)→
②衆参両院議長の呼びかけにより全政党·会派の協議の場が設けられる
(本会議や委員会とは別)。→
③立法府の総意を元に政府が法案化又は議員立法による法案策定→
④法案が閣法又は議員立法として国会に提出され、全会一致又は
それにかなり近い形で議決

閣法は政府提出法案で、上皇陛下のご譲位を可能にした
皇室典範特例法はこの形。
議員立法は国会議員からの法案提出。従来こちらは少数。

以上の流れで国民が働きかけられるのは①〜③で、
①の段階が特に重要だろう。
そこでのポイントは当面、以下の通り。

(A)内親王·女王にも皇位継承資格を認める→
その配偶者やお子様も皇族とする。

有識者会議報告書案①の訂正。
(B)皇位継承順序は現行の直系優先を維持する。

これらがクリアされれば愛子皇太子→天皇が実現する。
皇位継承問題はいよいよ正念場を迎えそうだ。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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