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2023.12.12 01:02

よい子のための法律入門~著作権02~

昨日、実家の姉から、「ブログって、あんなに身体を張らないと駄目なのか?」と言われた弁護士のゴー(茅根豪)です。

 

その姉が心配する身体を張った画像を再掲します。

特に問題ないと思うんですがね(-_-;)

 

でも、みなさん、次のようなことはしちゃ駄目なのは分かりますよね?

これは、常識的に、私に対する侮辱になりますよね。もしこんなことして、SNSに投稿したら、普通に不法行為(民法709条)で損害賠償請求しちゃいますよ。

 

え?バカにしか見えないちょっとピンとこない?

じゃあ、次のは、やっちゃダメって流石に分かりますよね?

え?違和感がないから大丈夫だろう。こんなの一発アウトですよ! 私がまるで犯罪者みたいじゃないですか(-_-)

もし、皆さんが、勝手にこんなことしたら大変ですよ(・∀・)同一性保持権(著作権法第20条1項)の侵害ですよ。

 

(同一性保持権)

第二十条 著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。

 

この写真は私が撮影しており、私が著作者です。そうすると著作物である上記写真は、私の意に反して、変更や切除などの改変をしたら駄目なんですよ!!

 

代表的な教科書では「著作権法第20条は、著作者の「意に反して」改変することを広く著作者人格権の侵害としており、著作者の名誉または声望を害する態様での改変に限定していない点に特色がある。」(『標準著作権法』第5版、245頁、高林龍、有斐閣、2022年)と説明されています。

名誉を害さないと思ってやっても駄目な場合があるってことです。上記写真について茅根豪の名誉を害さないと思って改変しても、同一性保持権を侵害したと言われちゃう可能性はあるのです。

例えば、こんなのでしょうか

まあ、あれですね、文章だと『』で正確に引用する意識を持ちやすいですが、写真だとトリミングしたり、矢印を加筆したり、意外としがちではないでしょうか。それが権利侵害になる場合もあるってことです。

 

ほかにも、ちょっと違うテーマになりますが、著作権法では侵害とみなす行為も定められています。

(侵害とみなす行為)

第百十三条 著作者の名誉又は声望を害する方法によりその著作物を利用する行為は、その著作者人格権を侵害する行為とみなす。

例えば、ある漫画家が描いた天皇のイラストが、政治的傾向をもったサイトに投稿されて、漫画家がそれを望まなかったような場合です(実際にあった事件です)。

 

いずれにせよ、皆さん、自分が著作者じゃない写真などの取扱いにはご注意を。お金払って購入したからって、好きにできる訳ではありません。まして、著作者じゃないとき、許可を得てないときは、気をつけてくださいね~

損害賠償請求権されちゃうかもよ(・∀・)

ゴー

昭和50年生まれ。神戸市在住。一児の父。いまのところ弁護士。サラリーマンが長続きせずバイトも続かず三十代で司法試験を目指し間違って合格。こんな責任が重い仕事は早くリタイアしたいと思っている。19歳から読み始めた漫画(ゴーマニズム宣言)を未だに卒業できず今日に至る。同書は今も隠れて読んでいる。仕入れた知識や思想で過去の自分にマウントをとるのが好き。本当は沢山の人とゴー宣の話題で盛り上がりたいと思っている。

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