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小林よしのり
2024.2.24 06:16日々の出来事

猫は死期を察して飼い主の元を去るか?

昔、猫は死期を察したら、家からいなくなると思われていた。
飼い主の元を去って、死に支度をするので、賢い動物だと
思っていたが、「死」の概念を知らない猫が、死期を察する
なんてことはあり得ない。

室内と外を自由に往来できなくなった現代の猫は、まるで
牢獄に捕らわれた存在と成り果て、完全に飼い主の玩具と
化した。

そのせいで体調が悪くなると、室内の寒くて暗い場所に
隠れてしまい、体内のエネルギーを温存しつつ、敵からの
襲撃を逃れる警戒態勢をとる。

家で飼われて本能を封印された猫でも、体調が悪化した
場合は、本能としての防御姿勢をとるのだ。
家に何匹もの猫を飼っていたら、どの猫から襲撃されるか
分からない。
動物の基本は弱肉強食である。
実は人間も同じだが。

それをわざわざ動物病院に連れて行って、CT検査を行ない、
手術代に100万円も負担して、延命させる富裕層がいる
らしい。たぶんぼったくられたのだろう。

そこまでやっても果たして体調が元の通りに回復するか
どうか?
家に何匹も猫を飼っていたら、本能として襲撃する猫から、
隠れるしかないだろう。

猫に人権ならぬ基本的猫権があると思い込んで、猫は家族
だと思い込むのは、寂しい人だから仕方がない。
非難するつもりはない。
だが猫なんて、どうせ人間より早く死ぬのである。
「命は宝」だとする「生命至上主義」が動物にまで延長
されるのが近代のイデオロギーである。
「思想・哲学」の時代はもう来ないのだろうか?

自然に反した行為が報われることはない。
最近の人間は自然に反した行為ばかりしている。
卵子を凍結して、都合のいい時期に受精させたり、他人の
腹を借りて出産させたり、挙句の果ては自分の母親の腹を
借りて出産させたり、科学の力を使ってやりたい放題だ。

人間だって動物である。弱体化して、死に至る。
猫と違うのは、人間は死に支度ができるということだ。
毎日毎日、死に支度をして、その時が来たら、飼い主である
読者の前から姿を消し、あっさり死ぬ。
これがわしの理想である。
それまではわしは暴れる。
どんなに人から嫌われようとも!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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テーマ: ゴー宣DOJO in名古屋「人権カルトと日本人論」

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