私の父方の祖母は、遺伝性の糖尿病で、
私が生まれて対面した頃には、すでに食事制限をしていた。
冷蔵庫の扉に、医者から渡された食事制限表が貼ってあり、
自分で食事の支度ができる間は、常にそれに従って食材を選び、
決められたグラム数を守っていた。
しかし、入退院を繰り返して、酷い床ずれもできていて、
やがて長らくの寝たきりになった。
80代で亡くなったときには、失明して、
両手の指と両足を切断した状態だった。
祖父は、病気らしい病気を聞いたことはなく、
浄土真宗の寺の元住職であったので、毎日決まった時間に袈裟をまとい、
自宅の仏壇の前でお経をあげていた。
祖母が寝たきりになってからは、叔父の家に身を寄せていて、
祖母が亡くなるのを見届けると「わしもすぐ行くからな」と言って、
7日後に、叔父の家で92歳で老衰した。
老衰といっても、食中毒以外では病院には一切かからない人だったし、
解剖したわけでもないから本当の死因はわからない。
私の父は、祖母の人生を見ていたからか、
「好きな物を食べて、好きな物を飲んで死んだらいいじゃないか」
ということを、穏やかな調子で口にしていた。
母は調理師免許を持っていて、料理がうまいので、
毎日、晩酌しながら、母の料理を褒めていたらしい。
月に一度は地酒の会にも出て、大いに飲んで楽しんでいたようだ。
父が書き残していたエッセイ集のなかに、
カラオケスナックのお姉さんとの会話が描れていたりもした。
そして年末の休日に、大量に吐血して、あっという間に失血死した。
実は、肝硬変を患っていて、医者からは
「いつか食道の静脈瘤が破裂する」と言われていたらしいが、
それを家族に一切黙って、通常通りに生活していたのだった。
自分の吐いた血をバスタオルでふき取り、汚れた衣類と一緒に
ゴミ袋にまとめてから倒れ、
母がその物音で気づいて…という最期だった。
その日は、父の購入した新車の納車日で、
死ぬことを構えていたかどうかもわからない。
家族が知れば、大騒ぎになって酒と食事を制限され、
やがて入院させられて、つまらない晩年になると考えたのだとは思う。
すごいけど、なかなか難しい晩年だ。
そして、人々が理想として語る「ピンピンコロリ(PPK)」って
なんなんだろうかと考えたりもした。
このように、私の身近にも、病気と健康、生き方、死に方について
考えを巡らせる記憶がたくさんあります。
岡山での「オドレら正気か?」では、
小林よしのり先生の脳溢血入院体験について、
いつものように、そこそこ無遠慮にお話しを聞き出していきながら、
『脳と身体』というテーマを通して、
医療について、病について、氾濫する健康情報、
生きること死ぬことについても深く話を展開させていきたいと思います。
ゴー宣DOJO医者チームも参戦してくれるので、
専門的な議論も交えて、めちゃめちゃ刺激的で面白い時間になるでしょう。
ぜひ応募して下さい。
岡山でお会いしましょう!
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開催要項
【オドレら正気か?LIVE in 岡山】開催
■テーマ:『脳と身体』
■日時:令和7年10月5日(日)14:00~17:00
■場所:ヒカリホールディングス会議室(岡山駅より徒歩約15分)
■参加費:3,000円(中学生〜大学生:2,000円、小学生以下:無料)
事前申し込み制となっています。
こちらから必要事項入力の上、ご応募下さい。↓
【10月5日「オドレら正気か?LIVE in 岡山」応募フォーム】
*ご応募は、定員になり次第、締め切らせていただきます。
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(参加費は当日会場でお支払いください)
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