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トッキー
2025.9.10 16:25

過去の歴史は、決して紙の上に固定された標本のようなものではない !『バカでもわかる女性天皇の歴史』感想ご紹介!

現在発売中、
SPA!9月16・23日号掲載
ゴーマニズム宣言・神功皇后論
『バカでもわかる女性天皇の歴史』
感想をご紹介します!

 

 


 

【mantokunさん】

今回の「バカでもわかる女性天皇の歴史」は、連載中の「神功皇后論」にも繋がる、非常に分かりやすい「女帝必然論」でした。私はゴー宣で義江明子氏の著書が紹介されるまで、「推古天皇が蘇我馬子と聖徳太子の傀儡として即位した」という旧来の説が学界ではとうに否定されていたことも知らなかったため、非常に驚いたものでした。しかし、馬子や太子が没した後も最高権力者として君臨し続け、終身在位を保っていたのですから、推古天皇がお飾りの君主だったわけはないのは言われてみれば当たり前です。

同じく斉明天皇も、これまでは息子の中大兄皇子が、自身が自由に動くために母をお飾りの君主に据えていたと言われていましたが(Wikipediaの現在の斉明天皇の項目にも「政治の実権は皇太子の中大兄が執った」と何の根拠もなく書かれている)、当時はまだ皇太子の制度自体が存在してないし、本当にお飾りだったら老身の母を対外戦争のために遠い筑紫にまで連れ出すなどあり得ないでしょう。「熟田津に船乗りせむと月待てば…」という有名な万葉歌の作者は額田王ではなく斉明天皇だという説もあり、軍勢を率いた主体は君主である斉明天皇自身であったことは明らかです。

持統天皇の業績の説明はさらに圧巻でした。天皇号の正式な採用、日本国号の制定、初めての恒久的な都である藤原京の建造と遷都、大嘗祭と式年遷宮の開始という大事業は、とても夫・天武の構想を引き継いだだけで成し遂げられるようなものではありません。元明天皇、元正天皇の業績も、ともすれば藤原不比等の手柄にされがちですが、男性天皇の御代が続いてきた間に、女帝の業績が矮小化されすぎてきたのだろうと改めて感じました。
この偉大な女帝たちに比べたら、15歳で祖母から譲位され、25歳で母に譲位して亡くなった文武天皇の影の薄いこと。むしろ、文武天皇や聖武天皇こそ女帝の中継ぎに見えてきます。

思うに、「女性天皇は中継ぎ」で「男帝が正統」という説自体が、後世の男尊女卑思想を前提とした思い込みの上に成り立っていたのだと思います。過去の歴史は、決して紙の上に固定された標本のようなものではなく、後世の人々がそこからどのような教訓を読み取り、新たな先例を後世に残していくべきかを考えることで、生きた教えになっていくもの。
しかし男系派は、過去の女性天皇の存在を抹消し、業績を極限まで矮小化した上で、「皇統譜」という男系派に都合の良い資料を作って皇統は全て男系という伝統を捏造し、この伝統を維持するためには国民男性を養子に入れて皇族にし、皇位を継いでもいいという間違った教訓を引き出しています。
女帝の可能性を常に残しておくことで皇統をつないできた先人の知恵を切り捨て、宇佐八幡神の信託も忘却している男系派は、神と先祖の両方をないがしろにする大罪を犯していますね。

そして、まだまだ単行本化は先だと思ったいた「神功皇后論」は、年内に発売予定とのことで、これまた嬉しい驚きでした。リハビリと漫画制作の両立は大変かと思いますが、楽しみにお待ちしております!

 

 


 

 

学校の歴史教育の影響で、
歴史といえば西暦年を語呂合わせで暗記して
教科書の内容を詰め込むこととしか
思っていない人には、歴史の解釈とは
刻々変わるものだということなど
理解ができないかもしれません。
そうだとすると、学校秀才ほどバカ、
もしくはバカ以下になるとも
言えるでしょう。

さあ、これを読んでどれだけの人が
バカから脱するか、もしくは
バカ以下であることを露呈するか?
反響が楽しみです!!

トッキー

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