昨日の記事に引き続き、(地方とはいえ)議員という立場にありながら、民意の表出を蔑ろにして男系固執する者の一例。
今回の読売調査における女性天皇支持の数値は、共同通信や毎日の調査と比べればむしろ低い位なのですが、「議員という権力」からこうまで声を荒げるのは、「大多数の民意は男系固執していない」事を感じているが故の焦りでしょうか。
まあ、「権力同士」が言論で対峙する事自体は悪くないですが、参考までに。全国紙で唯一男系男子固執の論陣をはる産経新聞は、世論調査の結果を捏造するという凄まじい不正をやらかしています。民意を捏造してプロパガンダを発するのは、実に良くないですね。
一方、皇統問題に関する世論調査は、どのメディアの調査でも女性・女系天皇の支持が圧倒的で、男系男子にこだわる意見はごく少数という傾向は完全に共通しています。これは、日本における一般的な感覚が素直に反映された形と捉えるのが自然です。
ここで折本議員が批判すべきは、メディアではなく、性別を問わない皇位継承を支持する多くの国民という事になります。ぜひ「男の血こそが尊い!」という価値観を、街頭演説などで連呼される事を期待します。
さて、上記ポストの後半ですが、折本議員は女性天皇支持の世論が「悠仁殿下や皇籍復帰の可能性がある旧宮家のご子孫に対する誹謗中傷の温床になっている」と主張します。
いつも不思議に思いますが、SNS等における皇室バッシングは、秋篠宮家だけに限ったものではなく、今上陛下ご一家に対しても、あらゆる罵詈雑言が投げられているのが現状です。
私は、個人の憂さ晴らし(及びそれに乗っかるメディア人)の皇室バッシングを行う者は、「派閥」など問わず軽蔑しています。
折本議員のポストは、大きな問題の一面性だけを強調して印象操作するという、まさにプロパガンダの代表的手法を採っています。自身の発信姿勢がそうであるから、自身の意にそぐわないメディア記事なども同じぐらいの悪意が存在すると感じてしまうのでしょう。
そして見逃せないのは、折本ポストは悠仁さまと並べて「皇籍復帰の可能性がある旧宮家のご子息」と記述している所。
これは間違いなく、今上陛下のお子様である愛子さま(女性)よりも、先祖は皇族だけど既に親の代から一般国民として生活してきた方たち(今上陛下とは室町時代まで遡らないと男系ではつながらない)の方を「男である」という点だけで「尊んで」いるんですよ。
この意識こそが、「旧宮家系子孫」という、新たな「身分階級」を作り出すという事です。天皇陛下のお子様として皇室という聖域の中で育ち、そのご成長の過程を国民も共に見守られて来た方には「女性だからという理由だけ」で生じない。一方で、数代以上前の先祖が皇族だったが、生まれながらの一般人であり、国民の99.9%は存在を知らない人を「男の血」だけで尊ぶ。
現在の皇室の皆様は、こんな価値観を全くお持ちでは無いと思います。
一方、現在そして未来の皇室の姿に全く思いをはせず、「愛国者っぽいコスプレ」のための観念論である男系男子固執を思考停止で振り回すものは、皇統の安定に迷惑どころか、確実に天皇・皇室の消滅へと事態を進めかねない、最悪の逆賊です。
国民と皇室の関係性は、凝り固まった「観念」ではない。相互の思いの通わせ合いこそが「過去・現在・未来」としての歴史を作って行くんです。






















