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高森明勅
2010.5.27 12:47

旧宮家の現状が示す男系限定の難しさ

以前、皇室典範改正をめぐる討論番組に出演した時に、意外に思ったことがある。

それは、旧宮家系国民男子の皇籍取得による危機打開を主張している方々が、彼らにとって極めて重要な意味を持っているはずの旧宮家の現状に対し、あまり関心を寄せていないように見えたことだ。

保坂正康氏が『文藝春秋』で旧宮家の現状をレポートしたことがある(平成17年3月号)。

「その後、旧宮家の男子は新たに結婚されたり、お子さんが生まれたりされていますか?」
と番組中、伺ってもどなたも答えて下さらなかった。

そのレポートでは、調査が行き届かない部分もあるかも知れないが、占領下に皇籍を離脱した11の旧宮家の中、皇太子殿下より若い世代の男子がおられるのは、賀陽(かや)家と東久邇(ひがしくに)家の2家のみ。

60年ほどでこの状態。

側室不在の状況下、男系限定の継承の困難さをまざまざと見る思いがする。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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