ゴー宣ネット道場

BLOGブログ
切通理作
2010.11.7 01:09

クリスマスに「せつないかもしれないSPECIAL」

       ネットからあえて「書店」にこだわり、本の話題をする番組『せつないかもしれない』。

  普段は僕やパートナーのしじみさんが感銘を受けた本の著者にアポなしでラブコールを送り、次の回でゲストに来てもらえたらインタビューをするという番組となっています。

  でも本当は、同じゲストの人とでも、その人に深く影響を与えた古典や名作となる作品について読書会のように話したり、日常の中での本との付き合い方、読書ということそれ自体について語ることによって発見してみたり、そういうことをやってみたいと思っていました。

  今回小林よしのりさんに許可を頂き、クリスマスに『せつないかもしれない』出張版イベントを行うことになりました。
  12月14日の、第9回ゴー宣道場の一週間後です。

  クリスマスに人々がお祭り騒ぎに興じるのは、それは一年でもっとも長くて、深い夜だからです。
  つまり本来読書に一番ふさわしい、孤独が似合う時間なのです。

  しじみさんに『クリスマス・キャロル』や『マッチ売りの少女』の朗読をしてもらい、いずれ劣らぬ本好きのゲストに、さびしさを紛らわすのではなく、クリスマスの深い闇の中に、読書で小さなキャンドルを灯すような会をやってみたい。

  その呼びかけに、なんと4人ものゲストの方が来て下さることになりました。

  整形や買い物依存症などの体験を綴り、世の本音で生きる女性に支持される中村うさぎさん。その一方、ファンタジィに造詣の深い小説家であり、クリスチャンとして育ってきました。  
  中村さんから「クリスマスにやるなら、太宰治や芥川龍之介みたいな近代文学作家がキリスト教にカブれた時期の作品を読むってのはどうかしら」と提案をいただきました。
  
   たしかに! 日本にキリスト教文化というものが入ってきたことのひとつの象徴がクリスマスなのですから、ここで一回、日本の近代を信仰という形で問いなおしてみるのはいいですね。

   歌人で、誰にでも使える言葉で短歌を書くことを勧めて多くの若者たちに影響を与えている枡野浩一さんは、あるとき愛する奥さんが離れていってしまい、以来会わせてもらえないお子さんに「会いたい」という切実な気持ちを綴ったエッセイを何年も書き続けてきました。
  まさに孤独のプロフェッショナル。

  「クリスマスに本を読む人なんて、孤独な人に決まっています。クリスマスに淋しくなりたい人は、せつない読書会に集まってください」と呼びかけていただきました。

  そして、数日前にUPされた『せつないかもしれない』の第9・10回のゲストである伏見憲明さん。伏見さんの新宿二丁目的な「オネエ言葉」による軽妙なトークを、見た方は楽しんでくれたと思いますが、あの、徹底的に周囲に気を遣う性格も、やはり孤独というものの真髄を知っているがゆえだと思います。

  伏見さんがジュニア向けに書いた本『さびしさの授業』には、次の一節があります。

  「傷ついたと自覚している人間ほど、かえって、他人の苦しみに鈍感になっているところがあるのです。自分だけが世界から虐げられていると、自らの世界に心を閉ざしがちになるからです」
 
  「そう、ぼくらは自分のさびしさを手放さずに、大事な物として抱えていこうではないですか。
 それこそが、誰かとつなにがらずにはいられない思いを、導くものなのだから」

  伏見さんは本当の強さというものを知っている人だと思います。

  また、『せつないかもしれない』の一人目のゲストである中沢健さんも駆けつけてくれます。
  もちろん、あの「体中に紙に書いた小説やイラストを貼り付けて歩いている」姿で登場されます。
  女の子と目を合わせることも、話すことも出来なかったという中沢さんが、あえてそのような目立つ格好をして「東京で作家になる」と宣言をして、出したのが『初恋芸人』という作品。
  番組でも紹介したこの本で、中沢さんは最後まで報われない初恋に生きる若手芸人を通して、それでも人に恋することの喜びをしっかりと書き記しています。

  その中沢さんに、最近初めて彼女が出来たという噂。ツイッターで「童貞卒業なう」とつぶやき、ニュースにもなりました。
  中沢さんの長い童貞期の最後の方に『せつないかもしれない』のゲスト出演があったとは、感無量です。中沢さんにはその後日談として、いまの偽らざる気持ちを告白してもらおうかと思っています。

  他にも、「ノルウェイの森」はなぜクリスマスに売れたのか?など、動画での一回30分という枠を超え、3時間に及ぶ深い夜に、クリスマスと本で話題を咲かせます。

  クリスマスには、地下室の扉を開けてください。

  実は、予約受け付けは今日からなのです。ネットでもコンビニのローソンでも予約できます。当日でも基本入れます。
  皆さんと生で会えるのを楽しみにしております。

  テキストとなる本は、読んでこなくても十分わかるように朗読・解説します。
  でもご自分の意見・感想がある方は、ぜひ当日発言をお待ちしてます。

1221(火)せつないかもしれないSPECIAL

クリスマスの

せつない書店にようこそ


【出演】切通理作 しじみ

【ゲスト】中村うさぎ(作家)、伏見憲明(作家)、枡野浩一(歌人)、中沢健(作家・芸人)

OPEN18:30 / START19:30

前売¥1,500/当日¥1,800(共に飲食別)

【会場】 Asagaya/Loft A  

166-0004 杉並区阿佐谷南1の36の16のB1 TEL03-5929-3445

チケット発売日:107日 チケット取り扱い:ローソンチケット 【L:33986

阿佐ヶ谷WEB予約 http://www.loft-prj.co.jp/lofta/reservation/

問い合わせ:TEL03-5929-3445(阿佐ヶ谷ロフトA)

註:イベントタイトルは「書店」ですが、書店営業をするわけではありませんヽ( ̄▽ ̄)ノ 

 
当日はUSTREAMで生中継配信されます。
http://www.ustream.tv/channel/setunai-shoten
生中継は「ゴー宣道場」の方式に倣い、二部構成の第一部のみにしようかなと思っています。その後「ゴー宣ネット道場」のアーカイブに入れていただけるとのことです!

「サンタクロースって、せつないかも!?」(by中村うさぎ)

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

次回の開催予定

第92回

第92回 令和2年 10/11 SUN
14:00

テーマ: 「『コロナ論』が炙り出したもの」

INFORMATIONお知らせ