ゴー宣ネット道場

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切通理作
2011.3.6 00:31

間に合わないかもしれない

「若者は皆正社員にばかりなりたがる。仕事=正社員という考え方しかない」「若者はコミュニケーションが出来ない」「窮地に陥る状況がないから我慢することを覚えないし、何かを打開するというエネルギーがない」「仕事がなければ、仕事を作ればいい」・・・・・。

これは地方の道場門弟の方が報告してくれた、
テレビ(「たかじんのそこまで言って委員会」)での若者論の論調です。

金美齢、辛坊治郎、勝谷誠彦、伊藤聡子といったコメンテーターの人たちが口にするのは、ひたすら若者自己責任論のオンパレードだったというのです。

MLでこの報告をしてくれた人は、この番組にしても、論壇誌の記事にしても、最近はマンネリで、面白さを感じなくなったと言っていました。
これは、この人だけの個人的な実感とはいえないと思います。

だいたい、この種のテーマをやるときに、前回のゴー宣道場の動画を見ておくような
アンテナを立ててる人がその番組にも、論壇にもいないのでしょうか。
……というような怒り方を、そろそろしてもいいのではないかと思った次第です(※)。

鋭い舌鋒で定評あるはずの論客たちでも、
なんでも若者を叱っておけばいいというような、
本当にその程度の現状認識しか持っていなかったのでしょうか。

彼らはメディアで名が知られるようになるまで、
若いころから実力でのしあがってきたという意識ゆえに、
現代固有の事情が見えてないのかもしれないとも思いましたが、
それだけではないでしょう。

テレビでも雑誌でも、天下国家の話題を好むのが
年金ため込んでる層や既得権益者であり、
この層の受けを狙う以上、
若者の置かれている危機なんて話題も適当にトピックとして立て、
結論は「自己責任」あたりで済ませておくのが無難だ、
という無意識の判断なのかもしれません。

しかし、そんなことをやってる場合でしょうか。

この壁を乗り越えるためには、新しいメディア
若い層と、そして世代を超えた公共の対話を本気で求める人たちが読む場考える場を作ることが急務なのかもしれません。

小林よしのりさんのいう「あと3年」の、
最初の1年のうちにやっとかないと間に合わないかもしれない。

かつての「わしズム」の時代はまだ論壇があって
その外側の独立区という印象があった。

しかしいまはもう、保守論壇やテレビの床屋政談は
ゴー宣道場がそれととってかわらなければいけない
時代が来たのではないでしょうか。

僕も微力ながら、出来る限りのことをさせていただきたいと思います!

もうワイドショーのコメンテーター目指してる場合じゃない!かも。

※放映が2月20日なので、反映させる余裕がなかったとも考えられます。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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