ゴー宣DOJO

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切通理作
2011.11.26 02:11

オウムふたたび

昨日、TBSラジオの番組で宗教学者の島田裕巳さんと話しました。

オウム裁判終結を機に、オウム事件を振り返りました。

オウムといえば、陰謀論でアメリカの脅威を唱えていたことを思い出します。

 

番組の中で、

島田さんはこう言っていました。

 

資本主義の市場経済には

「神の見えざる手」が働いているということ……

それ自体が

キリスト教の発想なのだ、と。

 

それを聞いて、私は、

これからTPPなどでアメリカの

グローバリズムに飲みこまれて行く時、

キリスト教の信仰に根ざさない日本人が、

これまでの「近代」を乗り越える

自らの視座を持たない限り……

 

またもやオウムのようなカルト教団が

忍び寄ってきて、

 

「見えざる手」を盲信できないまま

弱肉強食の大海に漂う日本国民の不安感情を救い取り、利用し、

暴発する可能性だってあるのではないか……と思いました。

 

オウムがあの時期のロシアで勢力を拡大したことの意味は

問われてしかるべきだと思います。

 

今度のゴー宣道場のテーマは、「70年目の日米開戦前夜」です。

雑誌「前夜」のタイトルではありませんが、

それが崩壊の前夜なのか、

再生の前夜なのか、

12月11日(日)午後一時から

皆さんと一緒に

70年目のいま、考えていきたいと思います。

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

次回の開催予定

第117回

第117回 令和6年 5/25 SAT
14:00~17:00

テーマ: ゴー宣DOJO in大阪「週刊文春を糾弾せよ!」

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