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高森明勅
2011.12.2 14:30

不退転の決意を求める

野田首相は12月1日の記者会見で、「女性宮家」の創設について「緊急性の高い課題」であるとの認識を、はっきりと示した。

かねて皇室典範の改正を急ぐべきことを主張してきた1人として、率直に評価したい。

苟も皇室の永い将来にわたる存続を願うならば、「女性宮家」の創設は何としても実現すべき喫緊の課題である。

しかも、内親王方のご年齢を考えれば、既に時間的余裕は余りない。

と言うより、これまでも述べて来たように、本来ならば、ずっと以前に実現されているべきであった。

そうすれば、内親王方は早くから、ご結婚後も皇室に残ることをご理解、ご納得の上で、これまでの歳月をお過ごしになれたはずだ。

決して避けて通れない課題であるにも拘わらず、政治家の無知と怯懦の為に、今日まで先送りされて来てしまった。

だが最早、先延ばしは出来ない。陛下のご憂念に思いをいたせば、政府・国会は万難を排して、速やかな典範の改正を実現すべきだ。

その為には、野田首相自身が、何があっても一歩も引かない決意を、固く持たなければならない。

心ある多くの国民は、その完遂を必ずや支えるであろう。

「女性宮家」創設に向けた皇室典範の1日も早い改正を願ってやまない。
高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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