ゴー宣DOJO

BLOGブログ
笹幸恵
2014.7.20 05:56

何も語っていない言葉

「危ない日本語48」で、

私は「しっかりと」という言葉を

候補にあげた。

 

「しっかりと議論していきたい」

「しっかりと注視していくべきだ」

「しっかりと考えていく」

「しっかりと・・・」

「しっかり・・・」

 

ええーい、うるせーーー!!!

 

なんだ、「しっかり」って。

安倍首相をはじめ最近の政治家が語る言葉には、

やたら「しっかりと」が入っている。

日本語としては決して間違っていない。

けれど、あまりに連呼されると、

なんだかものすごく表面的な印象に

なってしまう。

ちっとも重みが感じられないのだ。

もうどうせなら「こぴっと」に
変えたほうがいいんじゃないか。

「こぴっと、がんばれし」(by花子とアン)

このほうがまだ新鮮味がある。 

そもそも、しっかりやらない議論なんてあるのか?

あるいは、「しっかりと注視」して、その後は?

その後の対応のほうが大事なのでは?

 

また腹黒妄想が始まってしまうけれど、

きっと彼らはこんなふうに言うんだろうなあ。

 

「しっかりと注視して、適切に対処します」

 

こんなセリフ、何も言っていないに等しい。

 

違うパターンも。

「前向きに検討します」

「善処します」

 

これも何も言っていないに等しい。

こうした言葉はよく「官僚言葉」などと

揶揄されるけれど、最近やたら蔓延してるように

感じませんか?

 

 

ちなみに私は大学で作文の授業を受け持っています。

で、学生に読書感想文を書かせるとき、

こう指導しました。

 

「NGワードは『感動した』と『良かった』です」

 

『感動した』も『良かった』も、

日本語として間違いではないけれど、

こんなセリフは、本を読んでなくても書けます。

読んでいなくても書ける言葉を、いくら連ねたって、

何一つ思いは伝わってこないのです。

『感動した』なら、何をどう感じて

心が動かされたのか、

『良かった』のなら、どこかどう良かったのか。

それを具体的に書くことが感想文の

ポイントです・・・云々。

 

勢い余って、「感動した、としか

書いてない読書感想文などカスだ!」と

言ったら、一人の学生がノートに大きく

「カス」

とメモしていた。

いや、大事なのはそこじゃないって。。。

 

 

何となく、「何か言った」ような気になる言葉。

修飾語だけで、それっぽく聞こえてしまう言葉。

要注意です。

当然のことながら、私たちは日本語で思考しています。

その日本語があやふやで欺瞞に満ちているなら、

一度それをハッキリさせとかないと!!!

そのうち、現実を見据えるより先に、

空疎な言葉にすがりつくようになってしまうかもしれません!

当日は、こぴっと進行を務めたいと思います絵文字:晴れ



第43回ゴー宣道場『危ない日本語48』

平成26年8月10日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。

「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。

毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。

8月10日の「ゴー宣道場」のテーマは
『危ない日本語48』
と題して、全員参加型の道場を行ないます。

この言葉は怪しい、危険だ、誤魔化しがあると思う日本語を、

「ゴー宣道場」のブログを見ている人々から募集し、発表し、

「ゴー宣道場」の参加者全員で分析し、日本という国にとって

危ない日本語48を決めようと思います。

皆さんが「怪しい」「危険だ」「誤魔化しがある」と考える
『危ない日本語』を、下の画像からリンク先のアンケートページ
お答えください
絵文字:鉛筆

 『危ない日本語48』アンケート実施中!

当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。

・迷惑メール対策サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
・着信拒否サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが着信拒否の対象となっている
・ドメイン指定受信を利用していて、「gosen-dojo.com」のドメインが指定されていない
・セキュリティソフトやメールソフトで迷惑メール対策をしていて、 「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている

reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。

「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください絵文字:重要


申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。

 道場参加申し込みフォーム

なお今後は不定期開催となるため、
往復ハガキでの応募は中止させて頂きます絵文字:重要絵文字:記念日

応募〆切 は 平成26年7/30(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

皆様からの多数のご応募、お待ちしております絵文字:重要絵文字:晴れ




笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

次回の開催予定

第117回

第117回 令和6年 5/25 SAT
14:00~17:00

テーマ: ゴー宣DOJO in大阪「週刊文春を糾弾せよ!」

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