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高森明勅
2014.7.31 12:04

謎解き「集団的自衛権」

集団的自衛権」行使容認は、とても分かりやすいパズルゲームだ。

情報1。
アメリカの連邦予算削減の一環として軍事費のカットが進む
米軍の
アキレス腱は、海軍における掃海戦力の「弱さ」。

それがシステム上の欠陥だと彼らも分かっている。

しかし、そんな状態のまま20年以上も放置。

大衆アピール的にも金額的にも、地味すぎて、人気がない。

部内にも部外にも、
ここに予算をつけてやろうという
政治的応援団が育たない」

米海軍は、空母1隻減らしてその予算を掃海艇部隊の増勢に廻す、
という道は選ばなかった」(兵頭二十八氏)という。

 情報2。

戦力構成が極めてイビツな我が自衛隊が、
世界でトップクラスの水準を誇るのが海上自衛隊の掃海能力
自衛隊の場合、世界トップクラスでも掃海「戦力」とは言わない)

情報3。

集団的自衛権の行使容認の閣議決定をうけて、
安倍首相はシーレーン防衛のための「掃海」活動の重要性を、
繰り返し強調している。

情報4。

アメリカは日本政府の集団的自衛権の行使容認の閣議決定を
率直に
歓迎。

以上の1〜4の情報を組み合わせれば、
集団的自衛権の行使容認の目的の1つが何であったかが、よく分かる。

いずれ我々は、米海軍の「地味すぎて、人気がない」分野の
“穴埋め”に、我が海上自衛隊の誇る掃海部隊が
「(日本)
国民の生命、自由及び幸福追及の権利が根底から
覆される明白な危険がある場合
において」

「他に適当な手段がないときに」

「必要最小限度の」

実力」行使ーとの名目で駆り出されるのを、
この目で見ることになるのだろうか。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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