ゴー宣ネット道場

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笹幸恵
2014.10.6 16:36

ヒーヒーフー

「あー、こりゃ大変だよ」

「もー、どうしようもないよ」

師範方の打ち合わせの場に

そう言いながら入ってきた小林先生。

何がどうしようもないのかと言えば、

ここ最近の雑誌媒体の売行きだ。

どこもかしこも、朝日新聞か韓国を叩く

特集をしなければ売れないのだとか。

 

だけど、あちこちで特集していて、

タイトル見ても似たり寄ったり。

「またか」とうんざりする人だっているはず・・・。

と思っていたけど、そうでもないらしい。

 

「皆、違う意見なんか聞きたくないんだよ。

見たいものしか見なくなっているんだよ」

 

小林先生の嘆きを聞いて、なんとなく

背筋が寒くなった。

まったく脈絡はないけど、ぽっと台湾沖航空戦が

脳裏に浮かんだ。

 

台湾沖航空戦は、昭和19年10月に起きた戦いで、

大本営は日本軍の戦果を大々的に発表した。

本当は戦果誤認だったにもかかわらず、

サイパン陥落、絶対国防圏の崩壊・・・

良いニュースがない中で、皆がその大戦果に飛び付いた。

だけどレイテ沖海戦では、台湾沖航空戦で撃沈したはずの

空母が現れた。陸軍では、この機に米軍を叩きのめそうと、

ルソン島での決戦を急遽レイテ島に変更したものの、

輸送途中で多くの船舶と将兵を失う結果となった。

 

台湾沖航空戦の戦果に、疑問を抱いていた人もいた。

しかしその声はかき消された。

 

「大本営発表」は、今ではウソの代名詞のように

使われるけれど、何だか笑えなくなってしまった。

「見たいものしか見たくない」という人たちによって、

それは支えられていたのだから。

 

朝日新聞叩きが「大本営発表」だと言いたいのではない。

「見たいものしか見たくない」という感覚が怖いのだ。

それって、どこかがマヒしているんじゃないだろうか。

日本国民は、自ら言論統制の輪の中に入ろうとしているみたいだ。

 

それともこれって、単なるブームなの?

 

というようなことを、打ち合わせの場で、

師範方に聞いてみたかったのだけど。

 

何しろ声が出ません!

 

声帯を使っても音が出ない。

ハスキーボイスどころか、

ウィスパーボイスで

ヒーヒーフー。

 

小林先生が耳をそばだてて聞いてくださり、

なおかつ完璧な手話で通訳してくださったので、

爆笑してさらに声がかすれる。

ヒーヒーフー。

みなぼんにウィスパーボイスで話しかけたら、

みなぼんまでもが手話で・・・。

 

 

「道場当日、笹さんが喋れなかったら、

わし、手話で通訳するとよーーー絵文字:良くできました?OK(小林先生)

 

「・・・・・・」(他の師範)

 

5秒後。

高森先生がおっしゃいました。
「・・・いや、普通に大声でしゃべって

いただければ結構ですから」

うう、ご迷惑をおかけしてます。。。。絵文字:泣く

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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