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笹幸恵
2018.10.25 14:00ゴー宣道場

『戦争論』と出会っていない20年前のこと

あらためて『戦争論』の奥付を見てみると、
初版の発行は1998年。
なんと20年前だ。

1998年、私は社会人になったばかりで、
とにかく目の前の仕事を覚えることに必死だった。
職場の人間関係もとまどうことばかりで、
頼りにしていた先輩がすぐに辞めてしまい、
一人暮らしを始めた環境の変化と相俟って
いきなりアトピー性皮膚炎になってしまった。
「公」について考える余裕はなかった。
成熟もしていなかった。
会社に勤める。それだけでクタクタだった。

でも、時々書店に行っては端っこのほうにある
「戦記コーナー」の棚を眺めていた。
小難しいタイトルや、知らない海外の地名が
書かれた書籍を見るだけで楽しかった。
うほほ~~~ッ 血沸き肉躍る感じ。
ただ、その中の一冊を買い求めても、
たいていは読破することができず挫折した。

祖父の世代はなんで戦争したのかな。
戦争でどんなことがあったのかな。
どうして負けたのかな。

ひとりになると、そういうことを考えるOLだった。
なかなか答えはわからない。
あのときに『戦争論』に出会っていればなあ。
私がいつも行っていた書店では出会わなかった。
新刊コーナーとか売れ筋コーナーとかは
素通りしていたせいだろうか。

でも、このときに出会わなくて良かったとも
思っている。
成熟していないということは、自分の言葉で
思考ができないということだ。
都合のよいセリフだけをつまみ食いして、
曲解したままこの年になっていた可能性もある。

この20年、時代は、自分は、どんなふうに
変わっていったのだろう。
そんなことを考えながら『戦争論』を読み返しています。
つい夜更かししてしまうよ~

というわけで、11月11日、『戦争論』について語ります。
初の京都開催、道場のテーマは
「『戦争論』以後の日本と憲法9条」
応募締め切りは10月31日、秋の京都に集え!!

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笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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