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大須賀淳
2023.5.17 14:32その他ニュース

「雑音」という音はない

先日の高森先生の記事でもご紹介されていた、昭和天皇の「雑草という草はない」のお話、私も大好きなエピソードです!

 

今回は、それになぞらえて「雑音という音はない」というお話をします。

 

オーディオ機器の性能などを表す時「S/N比」という言葉が使われます。Sは「シグナル」で音楽や人のスピーチなど、Nは「ノイズ」で、オーディオ機器の場合は電気的な要因で入る「サーッ」とか「ブーッ」といった音を指す場合が大半です。

 

機械の性能の場合はわかりやすいものの、シグナル(必要な音)とノイズ(不要な音)という区分けは、シチュエーションにより様々に変化します。

例えば「夏の日差しの下、ゴッホさんとモナリザさんの野外漫才を収録する」というよくあるシチュエーションの場合、2人の声が「シグナル」、近くで鳴いているセミの声は「ノイズ」です。

 

もっともこの場合も、セミの声がまったく無いとシチュエーションの感じが出ないので、ほんの少しはセミの声も入ってほしい…といった実に勝手な思惑を持つのもまた人間というもの。その場合、なるべくクリアに録音した声に、編集でセミの声をうっすら混ぜるという事をしたりします。

では、その素材にするためセミの声を録音しに出かけたら…今度はセミの声が「シグナル」で、近くでベラベラ漫才なんかやってる人がいたらそっちは「ノイズ」になります。

 

このように、世の中に「絶対的な雑音」など存在せず、「時処位」や、人との関係性によって、シグナルにもノイズにもなる。まさに植物と同じです。

 

さて、「ノイジーマイノリティ」が発する因習めいた言説も、「時処位」によっては有効性が存在する場合もあるのでしょう。しかし、それを「絶対的なもの」と固執した捉え方しかできない人物は、抽象と具象の間を行き来できない思想の劣等生ですね。

 

さて、ノイズについてもう一つ面白い話題を。よく「ザーッ」という音を「ホワイトノイズ」と呼びますが、正確な意味でのホワイトノイズは「全ての周波数成分を(ほぼ)均等に含む音」と定義づけられます。

 

もうゴー宣道場ブログ読者の皆様にはすっかりおなじみのスペクトログラムで見ると、こんな感じで全部の周波数帯がみっちり詰まった表示になります。

 

これをちょっと哲学的に言い換えれば、ホワイトノイズは「森羅万象の全てを含んだ音」と表現することも可能です。理屈の上では、ホワイトノイズを彫刻のように丹念に彫っていけば、どんな音でも作れる…と、あくまで思考実験の上ではそうなります。

 

さて、実はそれに近い事も含めた事を、このブログ掲載翌日の2023年5月18日の20時から、Adobeの公式配信「Creative Cloud道場」(こっちも道場!)に生出演して実演しますので、よろしければ是非ご覧ください!(宣伝失礼!)
大須賀淳

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