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笹幸恵
2023.4.12 12:51皇統問題

倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【14】

倉山満『皇室論』。
明らかな事実誤認、支離滅裂、意味不明が多すぎる。
もう絶望的な支離滅裂さ(もう皆知り尽くしてしまっているけど)。
今回は14回目。


「伏見宮系の男系男子に親王宣下していただくべき」という
倉山の主張に対する、5つの批判。
1)先例にない
2)旧皇族は生まれた時から民間人で既に七十年経っている
3)皇籍取得を望む旧皇族などいないのではないか
4)人権問題が発生する。門地による差別となるのではないか。
5)旧皇族は伏見宮家の子孫であり、現在の皇室からは血縁が遠い。


このうち、
2)旧皇族は生まれた時から民間人で既に七十年経っている
に対する倉山の反論(要旨)は、次のとおり。


・「生まれた時は民間人であり、元皇族ではない。
そのような人が皇族になって国民が納得するのか」が
(反対する人の)決まり文句。
ここで宇多天皇や醍醐天皇が先例にならないと
議論するならまだ学問的だが、「愛子様は可愛い。
愛子様に天皇になってもらいたい」などと感情論に
訴えかけるに至っては、AKB48の人気投票と変わらない。


→いきなり論点をすり替えるからずっこける。
なぜ愛子さまの話になる???
「民間人として生まれ、生活してきた人を
皇族にしていいのか」が本来の論点だ。
要するに「君臣の別」をどう考えるか、
象徴天皇をどう考えるか、ということなんだけど、
倉山にはそれがわからないらしい。
庶民の素朴な感覚を「学問的ではない」と
マウンティングしてみせただけ。


・私(倉山)は、生まれた時は一般国民だった方に
天皇になってもらいたいと言っているのではない。
親王宣下ののち皇族として生きていただき、
そのお子様は生まれた時から皇族として
悠仁殿下をお支えいただく。
だから「生まれた時は民間人で〜」という批判をされても
話が食い違っているとしか言いようがない。


うん。
話が食い違っているのは、倉山が批判の意図を
理解できないからとしか言いようがない。
そもそも現代において、時代がかった「親王宣下」で
一般国民が皇族になっていいのですか???
という話。


あ、言っておくけど、先例はもういいから。

日本国憲法下における、現代社会の話をしているんで。

天皇・皇族も、私たち一般国民も、「今」を生きているんで。


中世(あるいは明治)の皇室の在り方を再現することが最善であり、
伝統であると思い込んでいる倉山クンには通じないだろうけど。




【過去のブログはこちら】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【1】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【2】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【3】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【4】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【5】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【6】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【7】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【8】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【9】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【10】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【11】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【12】
倉山満『皇室論』のトンデモ言説を深掘りする【13】


笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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